表2 Sicilian Gambitが提唱する薬剤分類枠組(日本版)
薬剤
イオンチャンネル
受容体
ポンプ
臨床効果
心電図所見
Na
Ca
K
If
α
β
2
A1
Na-K
ATPase
左室機能
洞調律
心外性
PR
QRS
JT
Fast
Med
Slow
リドカイン
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
メキシレチン
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
プロカインアミド  
●*1
 
 
 
 
 
 
 
 
ジソピラミド  
 
●*1
 
 
 
 
 
 
↑↓
キニジン  
●*1
 
 
 
 
 
 
↑↓
プロパフェノン  
●*1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アプリンジン  
●*2
 
 
 
 
 
 
シベンゾリン  
 
●*1
 
 
 
 
 
ピルメノール  
 
●*1
 
 
 
 
 
 
↑→
フレカイニド  
 
●*1
 
 
 
 
 
 
 
 
ピルジカイニド  
 
●*1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ベプリジル
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ベラパミル
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジルチアゼム  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ソタロール  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アミオダロン
 
 
 
 
 
 
 
ニフェカラント  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ナドロール  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
プロプラノロール
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アトロピン  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ATP  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジゴキシン  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
遮断作用の相対的強さ:○低,中等,●高
*1=活性化チャネルブロッカー,*2=不活性化チャネルブロッカー
■=作動薬
矢印は左室機能・洞調律への影響,同じく心電図上の指標に対する効果を表す.
薬剤名は上から順に主に作用するチャネルによってわけられており(Naチャネル→Caチャネル→Kチャネル),Naチャネルに対する作用を主作用とする薬剤については,その結合解離動態の速度が速いものから順に並べられている(fast→intermediate→slow).


(抗不整脈薬ガイドライン-CD-ROM版 ガイドラインの解説とシシリアンガンビットの概念.抗不整脈薬ガイドライン委員会/編,ライフメディコム,東京,2000より引用)