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●輸液製剤
栄養療法は食事によって栄養必要量が満たされない患者に適応となる。
栄養療法を行う際には，可能な限り経腸栄養法（enternal nutrition: EN）が選択されるが，経腸栄養法が不可能/不十分な場合には静脈栄養法（parenteral nutrition: PN）を用いる。
静脈栄養が長期に渡り実施される場合には中心静脈栄養法（total parenteral nutrition: TPN）が用いられ，短期間の場合には末梢静脈栄養法（peripheral parenteral nutrition: PPN）が用いられるが，静脈栄養施行中でも常に経腸栄養の併用，経腸栄養への移行を考慮する。

高カロリー輸液療法では必ずビタミンB₁を併用する。
ビタミンB₁欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には，直ちに100〜400mgのビタミンB₁製剤を急速静脈内投与する。また，高カロリー輸液療法中は，基礎疾患および合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるため，症状発現時は高カロリー輸液療法を中断し，アルカリ化剤の投与 等の処置を行う。

参考文献
静脈経腸栄養ガイドライン−静脈・経腸栄養を適正に実施するためのガイドライン−第2版．日本静脈経腸栄養学会/編，東京，南江堂，2006．